靴屋さんも知らない?!隠れアーチの影響力
「足裏のアーチは3つで構成されている。」というのが一般的ですが、、。
1番大切であろう4つ目以降のアーチが
見落とされがちです。
これを、僕は、“隠れアーチ”と提唱しています。
隠れアーチについては、
後ほど説明しますね。
その前に、体や足裏の事に馴染みがない方のために、
足裏のアーチの基本的な説明をしておきます。
足底アーチとは
関節、靭帯、筋肉など足部の全ての組織が、
1つのシステムになるために
組み合わさったもの、いわゆるクッションです。
アーチもしくはドーム状の
構造を維持するために、
骨の配列や靭帯が重要になってきます。
アーチを構成するのは、なぜか靭帯だけと
思われていますが、筋肉や血管、脂肪などの
組織も構成要素として含まれています。
そう。
決して無視できないものなんです。
足部のアーチの湾曲の変化と柔軟性によって
デコボコな地面や固い平地に適応します。
立位保持に必要な体重支持や
歩いたり、走ったりする
体の移動によって 生まれた力を
地面に伝えてくれます。
また歩行の時に必要な柔軟性をだすための
働きもあります。
それが緩衝器つまりクッションの役割です。
重さや衝撃から
支え、柔らげるという
仕事をこなすのが足裏のアーチです。
そのためアーチの湾曲の異常低下や増強 などの
病的状態においては 、
この役割がかなり損なわれます。
つまり体に負担のかかりやすい足に
なってしまうので、足裏のアーチって
とても大切なんですよね。
一般的に認知されている3つのアーチは、
内側縦アーチ
外側縦アーチ
横(前)アーチ
です。
そして、はじめにお伝えした足の事を理解するときに、重要な隠れアーチについて説明しますね。
以下の図に示す部分
これを“隠れアーチ”と呼んでいます。
近位横アーチと呼ばれているものです。
僕は、これを“隠れアーチ”として提唱います。
それは、一般の施術家もほとんど知らないし、
数ある足の専門家のウェブサイトからも、
この影響力を軽視している方がほとんどです。
靴屋さんに実態調査にいったところ、
知っているに店員さんの方が少ない事が、
わかりました。
そんな中で、危機感も覚えつつ、
足や靴の専門家の方もほとんど
見落としているので、
“隠れアーチ”と呼んでいます。
一般向けの足のケアについての専門書でも、ふれられている書籍は、
わずかで、もちろん、そこにフォーカスするものはありませんでした。
隠れアーチは2つあって、
・楔状骨(けつじょうこつ)ラインのアーチ
・舟状骨(しゅうじょうこつ)、立方骨(りっぽうこつ)ラインのアーチ
が横や斜めに展開され、足の中枢を支えてくれています。
楔状骨、舟状骨、立方骨を
足裏や、足を正面からみて、模式化した図がこちらです。
(※参考文献 カパンディ関節の生理学 下肢)
図にあるように、PL(長腓骨筋)・TP(後脛骨筋)としめされた矢印の方向に靭帯、筋肉腱が
足首に近い骨をつないで、隠れアーチを保持してくれています。
アーチは、形状記憶のシャツのように、脱ぎ着したり、畳んだりして伸びても、元の状態に戻ろうとするのを助けてくれます。
しかし、強い衝撃や長期間の負担がかかって、靭帯が伸ばされてると、構成する骨の位置がかわってアーチが破綻してしまいます。
足首を捻挫したときに、痛みや、腫れがおさまってもほったらかしにせずに、アーチの再構築をするまでケアする必要があります。
例えば、
キャンプで使うテントをイメージしてください。
表面の骨組みやテントの布で、しっかりひっぱられていて、カタチが維持されていても、安定してるとはいいがたいです。
それを足首に近い土台となるところで、つまりテントの中で、隠れアーチとなって支えてくれているのが
舟状骨、立方骨です。
こんなイメージです。
舟状骨、立方骨を上手く機能するために、
テントのさらに中から、
“動きの根幹という意味”で
支えくれているのが距骨(きょこつ)です。
テントの中から、支柱となる柱やロープで外側をつなげば、かなり安定します。
そんな役割を上手くできるようにしてくれているのが、近位横アーチや距骨です。
なので、アーチの中の要となってくれる組織です。
ここが捻挫や骨格の歪み、遺伝的な骨のアライメントの不良があると、アーチが破綻しやすくなってしまいます。
骨のアライメントがくずれたまんまというアーチの破綻は扁平足や外反母趾、不良姿勢の要因にもなるからです。
だから、足の横(前アーチ)や浮き指をケアしようとして、足指の運動をして強化するのはかなり大切なんです。
ですが、いくら足趾を鍛えても隠れアーチが
破綻したままだと、
外側の前アーチや内側アーチは
なかなかよくならないんです。
隠れアーチの中枢である足首に近い舟状骨、立方骨の位置が重要になります。
では、あなたの隠れアーチの健康度を簡単にセルフチェックしてみましょう。
↓
•靴紐はふわっと結んでるいる
•大きめの靴、ヒール、パンプスを履く事が多い
•足をつい組んでしまう
・靴の底がアンバランスにへっている
・靴のかかとがパカパカぬげやすい
・片足立ちしてグラつく
・足の指を沿ったり、曲げたりせずに、
足の裏を中央によせることができない
特に最後の動きをやってみて、
まったくどう動かしていいかわからなかったり、
動かない場合は、
脳からの神経伝達が上手にいってないので、
体の使い方習慣が疲れやすい足を生んでいる恐れがあります。
このような方は、隠れアーチの機能が低下しているので、
タイミングの良いケアがおすすめです。
当院では、
足の専門施術を提供しながら、セルフケアもお伝えしています。
お困りであれば、ご相談ください。